- 飯島 亜海 (桜蔭高等学校2年)
トルコのアンタルヤにて開催されたEGOI2022、私には夢のような9日間でした。長旅を経てアンタルヤに到着し、海外選手とバスに同乗したらみんなテンションが高い!開会式も感動的な演出に加えて、1時間歌って踊る!!地中海リゾートのビーチにプール、エクスカーションに海外選手達との交流、全てが感動と興奮の連続でした。
ただ競技結果は悔しいものとなりました。DAY1は発想で詰められる問題のセットでメダル圏内を死守!しかしDAY2はガラッと変わって私の苦手な実装重めのセット。部分点稼ぎもできないまま終わってしまいました。でもコンテスト後に、団長陣が解析でたくさんの事を教えて下さり、まだまだ点数を取れた事、さらに点数を取るにはどうするべきだったかを学べて良かったです。一方で上位選手は満点近くを取っていて世界女子のレベルの高さを知り、日本女子も頑張っていかねばと実感しました。
メダルを逃してからは、少しでもチームに貢献しようと、各国の選手と交流し、食事中の飲み物手配やガイドさんとのやり取りを積極的に行うよう努めました。全てが良い経験、勉強となりました。
また、今回私がEGOIに参加して深く考えさせられた事があります。開会式のスピーチで、ある女性が自分の過去のいじめや差別、それをバネに必死の努力を続け今の立場に立てていること、逆境に負けずに女性が努力する大切さを強く主張されていました。またガイドの方との会話を通じて、男女格差が日本に限った問題ではない事、そんな状況を変えようと立ち上がり努力を続ける女性が世界中にいることを改めて知り、そんな勇敢な姿からインスピレーションを受けたし、自分もそのように男性優位な分野でもしっかりと意見を発信できる人になりたいと心から思いました。私は今までの人生で、男女格差を感じることなく、あったとしてもそれを当たり前の事として受け止め、疑問を感じることが無かったです。この大会はプログラミングについて学ぶだけではなく、視野を世界に広げて、世界には男性に負けたくないと頑張る女性が多くいる事を知り、今後の私の人生にとって本当に貴重な体験となりました。
最後になりましたが、EGOI2022に参加するにあたりご支援くださった皆様に心から感謝申し上げます。
- 大野 栞 (筑波大学附属高等学校3年)
今回のEGOI大会では、現地開催ならではの、非常に貴重で新鮮な経験ができました。まず、私にとって初の海外渡航だった点で不安が多々あったのですが、事務局やチューターの方々に手配や助言を丁寧にしていただき、恙無く過ごせました。
また、競技のない日はイベントが用意されており、リラックスできました。海外の選手と拙いながら英語で交流できたことは、特に良い思い出です。
問題は、応用力や数学的考察力、実装力など、様々な人の得意不得意が汲み取られた、質の高い問題だと感じました。私の得意分野(数学的DPや二分探索)では、実力を出し切れた点は満足です。ただ、2日ともにバグを取れずにコンテストが終了し、悔しい思いをしました。これからは実装力にも注力しようと強く思いました。
EGOIは、サポートが充実している上、世界の選手と交流し、情報科学に関するモチベーション高めていく良い機会です。関係者の方々に感謝申し上げると共に、周囲の人々にEGOIの良さを広め、これからも盛り上げていきたいと思います。
- 藤居 星 (北海道札幌南高等学校1年)
今回は2回目の参加でした。対面での開催ができたことに感謝しています。この参加記では初めての海外、初めての対面でのegoiでいろいろな刺激を受けた私の体験を記したいと思います。
・10月15日 出発
13時間の飛行機に乗りました。私は持参のネックピローとアイマスクをつけ、見事に爆睡しました。二回出た機内食以外はほぼ寝ていたと思います。そのおかげで時差ボケは全く感じませんでした。しかし出発前に中華料理を食べすぎたため、機内食は全部食べれなかったのと、体に合わなくてお腹を壊しました。
・10月16日 到着
イスタンブールから乗り換えてアンタルヤに到着しました。アンタルヤに行く時の飛行機でも爆睡しました。ホテルまでのバスはトルコの選手と一緒でした。曲を流してくれていましたが私は洋楽を聞かないので会話に参加できませんでした。有名な曲ぐらいはおさえておいたほうがいいです。ホテルに着いたらとても大きなホテルで驚きました。部屋数が多くて、急いでいる時に部屋を間違えてしまったり、変に遠回りしてしまったりしました。部屋は飯島さんと同室になりました。彼女とはこの後仲良くなり、大会中はいろいろな面でお世話になりました。
・10月17日 プラクティス
夜は10時30分に寝て、朝は6時15分に起き、夢も見ずに爆睡で日本にいるときよりも安眠できました。プラクティスではeclipseでC++の拡張機能が入っていなくて使えなかったので他のエディタでなんとか全問解きました。関係者に申し出ましたが、改善されませんでした。出発前からこれに備えて複数のエディタをスムーズに使えるように準備しておくべきでした。他には、団長さんにコミュニケーションタスクの時のコンパイル方法を教えてもらいました。私は、コミュニケーションタスクの時はいつも提出しながら解いていたので、(なぜそれで今までできていたのか...)こんな便利な方法があったのかと驚きました。完全な準備不足です。あと、キーボードを持ってきていなかったので副団長さんに貸していただきました。キーボードの文字が消えるほど使い込まれていて、競技中も途中でenterキーが浮いてきたりしました。私も使い込まれたキーボードを作るほど競プロをしたいです。プラクティスが終わった後、メキシコの選手が話しかけてくれました。写真速報では態度悪そうに話を聞いてますが、必死に聞き取ろうとしていただけなんです... 私は話しかけてもらえるとすごく嬉しいのですが、相手からは良い顔をしていないのでしょうか、大会中、なぜか話しかけてくれた選手の方々は私の隣にいた飯島さんの方をみて私の方は見向きもしてくれませんでした。(結構リアクションしたのに...!)
その後は開会式がありました。こんなにいろいろな国の選手が集まっているところに行くのは初めてなのですごくわくわくしました。パフォーマンスでは民族舞踊や歌のライブがあり、とても楽しかったです。他の国の選手が飛び跳ねていたので私も飛び跳ねました!
・10月18日 競技1
前日に食べすぎたせいでお腹を壊しました。この日から食事を見直すようになりました。
競技前には周りにいた選手たちと少しだけ会話しました。みんなで"good luck"と言い合いました。しかし不運なことに結果は散々でした。最初の3時間は0点でした。エディタが使い慣れていなかったのはかなりの時間ロスになりました。この時点では結構焦りましたが、とりあえずメダル圏内には入ろうと思いました。メダルボーダーは100+部分点ちょっとかなと思っていたので、1問目を終了1時間前に意地で解いてギリギリ圏内に入りました。その後の解析では団長さんにいろいろ教えてもらい、vscodeが使えるようになりました。
・10月19日 エクスカーション1
ボートトリップをしました。スペインやドイツなどのいろんな国の選手と人狼をしました。スペインの選手は陽気で、話が面白かったです。もっといろんな選手と交流したかったのですが、途中で船酔いをしてしまい、ただ向かいの白い壁を眺めながらパンを食べ続けるトルコ式療法を体験しました。だいぶスッキリしたので、これから船に乗る時はパンを持っていこうと思います。
・10月20日 競技2
競技2日目でした。前日に選手にコロナ感染者が出たので全員マスクをつけて参加しました。結果1日目より点は取れましたが順位は銅ボーダーに2点足りませんでした。しかし、取るべき部分点は取れたと思います。あとは単に自分の実力が足りなかっただけです。数学的考察力がとにかく足を引っ張っているので今後その力をつけます。
競技後はPCR検査をしました。全員陰性だったので本当によかったです。そしてPCR検査の前後にプールと海に行きました。プールにはスライダーがあって、幼児園児か小学生くらいの子供たちに一人の高校生(私)が紛れながら何回もスライダーで遊びました。プールで泳いだり海で遊んだりして、競技は終わりましたが今更リラックスすることができました。
・10月21日 エクスカーション2
この日はローマ遺跡を見て、ショッピングに行きました。観光のガイドをしてくれるトルコの方々はみんな目がまん丸で可愛らしい顔をしていました。私はエクスカーションの時に会話のネタになればと相棒のけろっぴくんを持ち歩いていたのですが、役員のおじさんにしか声をかけてもらえませんでした。しかし、日本の漫画が好きな人が多くて(進撃の巨人が人気でした)、リヴァイ兵長のシャツを着た自撮り写真を見せてくれたり、ナルトのポーチを見せてくれた方がいたので、次はなにかグッズを持っていきたいと思います。
エクスカーション後、ホテルの近くの市場で買い物をしました。そこでお菓子を買ったのですが、なんと虫が大量に入っていました! しかしそれもいい経験、次からは空港で買います。(虫が入ったお菓子はガイドさんを通して返金してもらいました)
・10月22日 閉会式
閉会式がありました。私は出番がなかったので省略します。閉会式後は、記念撮影をしてホテルで最後のご飯を食べました。そのときにモンゴルの選手にお土産をもらったり、スペインの選手とお別れができたのでよかったです。日本からもお土産を配りましたが、お菓子や小物など国ならではのものはコミュニケーションをとるのに便利だと思いました。
ホテルを出発してアンタルヤからイスタンブールへ飛行機で飛んだ後、イスタンブール空港でお土産を買いました。ナザールボンジュウ(目のお守り)とロクムを買いました。意外とトルコでは安心できる会社のものを買っていたようです。事前の調べは大事ですね。その後11時間のフライトは最初の9時間は寝て過ごし、あとは機内食を食べて前の席の人が見ていた映画を椅子の隙間から覗き見して過ごしました。今思えばそこで感想を書いておけば締切の2時間前に提出する必要はなかったのに... そして羽田空港に無事に到着し、23日に札幌に帰りました。
今回、とても貴重な経験ができ、自分自身を見つめ直すいい機会となりました。選手団役員の方々、事務局の方々、ガイドさん、仲間には期間中本当にお世話になりました。大会としては楽しめたし、悔いはありませんが、競技としては悔しい結果となりました。ギリギリでメダルが取れなかったことよりも、取れても銅メダルだったということが悔しいです。今回の結果を受け止めて、これからあと2回のチャンスで金メダルを取れるよう日々努力します。
- 山下 結菜 (東京都立小石川中等教育学校5年)
今年のEGOIはオンサイトだったので、海外渡航経験がなかったため、他国の人たちとコミュニケーションが取れるかなど心配なことが多かったです。しかし実際に行ってみると案外どうにかなったので、ホッとしたし、競技以外もいい経験になったと思います。
競技に関しては、ところどころ悔いの残る結果となりました。1日目は4問目に、分かったけど実装ができなかった小課題が1つあり、アルゴリズムを履修する時にちゃんと書く練習をしておくべきだったと後悔しました。2日目は1問目の満点を20分で通すことができ、1日目が終わった時点では101位だった順位も2日間の合計では53位に上がり、2日目はかなり頑張ったと思います。ただ、2日間通して詰め切れなかった部分もあったので、本番での点のとり方の練習も必要だと感じました。
今回の大会では実力を出せたと感じた部分もあれば、悔いの残る部分や精進不足を痛感した部分もあったので、これからも精進し、いい成績を残していきたいと思いました。