・国際交流について
多くの外国の人と会話を交わしました。日本の漫画やアニメに興味を持っている人や、それらから単語を拾って日本語を少しずつ勉強しているという人が少なくなく、そういった人たちと話をしたり、日本語を教えたりすることは、とても楽しかったです。ただ、こういった交流の中で、自分がもっと英語ができればより楽しかっただろうにということを痛感しました。学校の英語の成績は決して悪くない自分ですが、母国語が英語ではない国の選手の多くが、英語を軽々と扱っていたところを見ると、まだまだトレーニングが必要だと思いました。
・全体を通じて
技ではとても悔しい思いをしましたが、やはり全体としてはとてもよい経験をできたと思います。今回の問題には興味深いものが多かったです。また、現地の人々もとても優しく、メキシコを楽しむこともできました。さらに、会話を交わした選手の中には、大学に進んでからのコンテストで再び顔を合わせる人が居るかもしれません。改めて情報オリンピックの素晴らしさを実感しました。このようなイベントがずっと続いていけばよいなと思いました。
【試験】試験は二日目が酷い結果でしたがどうにか銅メダルを取る事ができました。一日目はNP完全問題であるforbiddenの一部で問題製作者よりも良い解答を出すことができ自分でも驚き、とてもうれしかったです。全体的にはもう少し落ち着き地道に解くべきだったと思います。
【食事】最初は新しい味として楽しんでいられたけれども、日々同じ物ばかりだったので最後の方には飽きてしまいました。特に飲み物に関してが厳しく日本人の口に合わない物が多々ありました。
【外国選手】日本の「比較的新しい文化」に興味を持つ外国選手が意外にところどころい て,"Are you Japanese ?" といわれて始まる交流が多かった.
【飯】やっぱり飽きた.
【観光】やっぱり暑い.「押し売りおじさん」は頑張っていたと思う.
【Black Box】今回の IOI の第六問.I氏がなんと Flush で visual に遊べるものを作っ てしまった.数人の外国選手がそれで遊んでいった.特に 5×5 でしかも難しかった問題 をインドネシアチームの3人が協力して解ききっていたのは印象的だった.ちなみに, 7×7 くらいは人間の手でも十分解けるようです.
【まとめ】とても充実した一週間だった.IOI を支えてくださったみなさん,ありがとう ございました.
観光は,去年と同じく今年もあついよー.
で,外国選手についてですが,インターネットを通して日本のアニメとかに興味を持つ 人が多いのか,アニメやマンガで日本語を勉強したという人々がちらほら見られました. それがきっかけとなって交流が進むことがたびたびあり,この日本の一文化を大切にして いかなければならないなあと感じました.
総合的には,非常に楽しいイベントとすることができました.やっぱり??は苦手です.
それにしても,ユカタンの暑さにはまいりました.そして,ホテルの冷房の強さにも. 昼間日向にでると陰がほとんどできません.太陽が真上から照りつけます.ですが,ホテ ルに一歩入ると冷房がものすごく効いていてとても寒いのです.リーダー達が問題の翻訳 する部屋などは上着を着ていないと寒くていられないほどでした.そんな気候ですが,そ この住む人たちは皆陽気で親切で,最初は少しペースが合わなかったのですが,1週間い る間に自分もメキシコ人になりたくなったほどでした.いろいろと小さなトラブル(でも, 日本で同じことが起きると大問題かもしれません)はあった IOI 2006 でしたが,すばら しい大会にしてくれたメキシコの皆さんにも感謝したいと思います.グラシア.
最後になりましたが,この事業をサポートしてくださる関係各位に感謝申し上げるとと もに,これからも才能豊かな若い人たちが国際大会で実力を試し諸外国の同じような若者 と交流が持てるよう,引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます.
10年間のブランクもあり,今回の代表派遣は様々な試行錯誤を伴うものだった.また,8月のメキシコの直射日光はかなり強く,観光で疲れ果てた体でのGAミーティングや,深夜に及ぶ問題の翻訳をこなすのは,かなりの肉体的疲労を伴うものだった.それだけに日本選手の活躍は嬉しかった.選手たちは本当によく頑張ってくれたと思う.
金メダルの片岡君・渡部君の活躍はもちろんすばらしいものである.やさしい問題でミスすることなく着実に得点し,難しい問題でも様々な試行錯誤によって部分点を稼ぐ姿は,風格さえ漂っていた.ここでは,メダルに現れない活躍として,今城君・秋葉君の活躍に触れておきたい.今城君は,相対評価の問題において,最も複雑なテストデータに対し出題者側の用意した「模範解答」を上回る結果を出し,全参加者の最高点を弾き出していた.秋葉君は,ゲームの必勝戦略に関する問題(この問題は今大会の中で一番の難問で多くの参加者が0点だった)で健闘し多くの得点を得た.秋葉君は,初日のミスが響いて残念ながらメダルには手が届かなかったのが悔やまれるが,コンテストという性格上,仕方の無いことだと思う.
開催国の特色を活かした国際交流もIOIの醍醐味である.日本選手の中には,慣れない英語に四苦八苦しながらも,積極的に外国選手と交流する人もいて,とても頼もしく思った.個人的なことだが,韓国チームのキム氏は選手として参加した私のことを覚えてくれていて嬉しく思った.当時IOIでよく話した韓国選手は,現在は韓国のIT企業で活躍しているそうだ.今回の日本選手にも,ぜひこの経験を糧に,さらに自分の興味を広げて世界で活躍していってほしいと思う.
情報科学の能力に秀でた高校生が,IOIという場で世界に挑戦できるのは,とても大きなことだと思う.今回の日本選手の活躍を聞いて興味を持った高校生には,ぜひ来年度以降のJOI・IOIに挑戦してほしい.
今回、補佐として参加することで、前回は伝聞でしか聞いていなかった IOI の舞台裏を見ることができました。 IOI の運営方針から競技で使う 問題の採点基準まで様々なことを決定する IOI 総会では、今回あるいは 次回以降の IOI をより良くするための様々な提案が聞けて興味深かったです。 競技前日の総会で決まった問題を夜中に選手たちから隔離された状態で 日本語に翻訳したのですが、誤訳によるトラブルを避けるために細心の 注意を要し、夜中までかかって作業はなかなか大変でした。 問題文の誤訳のせいでトラブルが起きないかと競技が終わるまで冷や冷や していましたが、聞いた範囲では意味のわからない訳はなかったようなので ほっとしています。
今回の選手は4人とも目を見張る活躍を見せてくれました。
秋葉君は1日目に緊張からか点数を落としてしまったものの、出場選手の
多くが0点だった2日目第2問「点の結合」で貴重な部分点を取って実力の
片鱗を見せてくれました。
今城君は1日目の難問である第3問「禁止部分グラフ」の最大のテストケースに
対して、出場全選手のうち最高点を出してくれました。
片岡君と渡部君は、限られた時間の中で、問題を理解し、アルゴリズムを
考え、実装するという、どれをとっても大変な各段階を堅実にこなして
くれました。
IOI への参加が彼らの今後の飛躍につながることを願うとともに、
多くの人が彼らの活躍に良い刺激を受けてくれることを願います。