【国際交流について】 自分がもっとリスニングができればより楽しかっただろうにということを痛感しました。英語トレーニングが必要だと思いました。
【食事】 最初から気合いの入ったボリュームで塩と酢がよくきいた料理でした。最初は新しい味として楽しんでいられたけれども、毎食ともほとんど同じようなものだったので、塩分過多になってしまったような気がします。 とても充実した一週間でした。IOIを支えてくださった皆さん、ありがとうございました。
【交流】 向かいのスペイン人の部屋に、自作のタイピングゲームを持って押しかけたりしました。なぜかそのゲームが(もしかしたら、自分のデモプレイが)彼らにうけて、最終日に、後で一緒に他の言語にも移植しようとかそんな話になってしまいました。いや、驚きです。それにしても、自分には英語を聞いたり話したりする能力が足りないことを実感します。何回か言ってもらったり、自分の悪い発音からなんとか理解してもらったりなど、話せた内容は話した時間と比べ少なかったような気がします。交流するのに支障はないといえばないのですが。あと、やはり、日本語および最近の日本文化を知る人がIOIには多い気がします。詳細は他の人のコメントに任せることにします。
【観光】 12時を知らせる空砲に、皆がどこで爆破テロが起きたのかと驚きながらも、伝統的な町並みを楽しんできました。また、国立公園の湖では、後ろから大会のスタッフに早く進めと追い立てられもしましたが、stdlib.hに入っている関数名などを言いあいながら正しい散策ルートでゴールしました。クロアチアは細部を見れば落書きが多かったりするのですが、全体を見れば綺麗で楽しいところでした。
【まとめ】 IOIの主な3つの要素である試験・交流・観光いずれについても、最後の大会として記憶に残るよい思い出となったように思います。いろいろあったりもしますが、総じてIOIは楽しいところでした。来年参加できる方はぜひIOI2008エジプト大会を目指して参加してみませんか?
【国際交流について】 普段、外国人と会話するといった機会は滅多にないので、とてもいい経験になりました。日本のアニメや漫画のファンや、合気道を習っているといった人が意外に多く、驚きました。また、どの国の人も英語がとても流暢で、英会話の学習の必要性を感じさせられました。前半のうちは緊張していたこともあって、あまり会話ができなかったので、今度またこういった機会に恵まれたなら、最初から積極的に国際交流していきたいと思います。
【クロアチアについて】 宿や試験会場のあったザグレブは、歴史的な建物や古い町並みの残る美しい街で、気に入りました。日中の暑さは日本に匹敵するものがありますが、夜中には大分涼しくなり、快適でした。食事に関しては、量が多く、食べきれないことも多々ありました。
まずは、とりあえず、試験について。僕は、1日目のSailsのプログラミングに時間をかけてしまい、その後1時間ほどの残り時間で必死で部分点を狙いにFloodのコードを書いたのですが、結局、コーディング速度が遅く殆どデバッグできず、Floodでは1点も取れませんでした。しかし、2日目のTrainingについても同じ状況になったのですが、こちらは時間内に組み終え、「リトルバグ」に見舞われて1機落としながらも部分点を取ることが出来ました。その結果、ボーダー丁度で銀メダルを獲ることが出来、色々な事が報われた気がして、嬉しいです。
次に、国際交流について。僕達は、スペイン、タイ、ギリシャ、ベトナム、香港、ベネズエラ、アゼルバイジャンなど、様々な国や地域の人々と交流しました。とくに、自分達と廊下を挟んで部屋が向かい側のスペインの人達とSmash Bros.をしたり、フィンランドのチームの団長と、日本の比較的新しい文化について色々な話をしたのが面白かったです。ちなみに、彼は秋葉原に行ったことがあるそうです。
そして、観光について。朝5時半に起きてバスに2時間以上乗って行くのは結構\疲れましたが、国立公園の大きな湖の水の色が、あまりに「水色」で驚きました。クロアチアの大自然に感動することが出来ました。
世界中から同じことに興味を持った人達が集まるIOIは、やはり貴重で素晴らしい大会だと実感しました。この大会の運営に関わった全ての人達に感謝したいと思います。
昨年は,例年に比べて数理的な発想を問う比重が大きく,アルゴリズムとデータ構造,また,それらの実装に関する訓練をしただけでは簡単に高得点を取れない問題でしたが,今年は,発想を問う比重が減らされ以前の傾向に戻りました. そのような中で,選手の皆さんは持ち前の発想力で,中国,アメリカ,東欧諸国,旧ソ連の中央アジア諸国といった強国に立ち向かい大きな成果を出しました. しかし,今回の大会の結果から,これらの国の選手の間ではスタンダードになっている手法や概念のいくつかを,合宿や通信教育を通して選手の皆さんに紹介しきれなかったことが明らかになりました. これらの国とは,体制や経験が異なるのも事実ですが,選手の皆さんのすばらい発想力がより良い結果に結びつくよう,トレーニングの内容をより充実していきたいと思います.
大会の運営については,競技そのものに関する準備は素晴らしいものでしたが,その他のことに関しては,いろいろと問題がありました. 例えば,宿舎と会場の移動については,バス2台だけでピストン輸送するという体制で,乗る便によって有利不利が出たと思われます. また,Plitivice 湖国立公園へのエクスカージョンでは,前日12時頃までパーティをやっていたにもかかわらず,早く出発するグループの朝食は5時半からという予定を立てたり(それで食堂が開いたのは6時過ぎでした),実際の行程も予定通りには進まず,遅く出発したグループが宿舎に帰ってきたのは夜の11時だったりしました. おそらく,サポートしている代理店がこの規模のイベントを開催する経験が十分ではなかったのでしょう. このような国ごとの運営の違いを楽しむのも IOI の本質の一つかもしれません. とにかく,試験問題は素晴らしかったですし,クロアチアの美しさ,クロアチアの皆さんの人柄にふれることができ,有意義で楽しい大会でした. 組織委員会やガイドの皆さん(高校生向けのイベントということで,ガイドのほとんどは高校生でした),どうもありがとうございました. フバーラ.
最後になりましたが,この事業をサポートしてくださる関係各位に感謝申し上げるとと もに,これからも才能豊かな若い人たちが国際大会で実力を試し諸外国の同じような若者 と交流が持てるよう,引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます.
ところで,個人的なことですが,私は今回のIOIで12年ぶりにチェコの元選手と話しました.彼は3年連続でIOIの金メダルを受賞し(そのうち1回は全問満点),今は大学で理論計算機科学の研究を行う一方,IT会社でチェコ語の検索エンジンのコアを開発し,IOIの技術面を(ほとんど1人で)裏から支えています.彼に会った時,世界には上には上がいるものだと実感したのを,今でもはっきりと覚えています.彼も私のことを覚えてくれていたようで,嬉しかったです.このような出会いもIOIならではと言えるでしょう.
選手たちは,IOIのコンテストや国際交流を通じて,他では得がたい貴重な経験ができたと思います.最初は緊張していたようですが,慣れない英語を使いながら海外選手と積極的に交流する姿も見られました.日本のアニメや漫画は外国でも大人気で,言葉は違っても共通の趣味を持つ仲間として打ち解けていたようですね.
選手たちには,今回の経験を糧に,これからも世界で活躍していってほしいと思います.また,今回の日本選手の活躍に触発されて,多くの高校生・高専生が,数理情報科学に興味を持ち,JOI・IOIに挑戦してくれることを期待したいと思います.
参加国は62カ国から77カ国に, 選手は210人から280人に増えました.日本の選手も 2人から4人に,役員も2人から4人に増えました.試験ではプログラムの提出はネットワ ークで行い,採点も自動でしたし,以前には選手だった伊藤哲史さんと伊藤剛さんが副 団長,役員として日本チームを指導してくれています.
12年前と変わらないのは代表選手たちのがんばりです.試験に対する集中,試験後の検討の熱心さはどちらも目を見張るものがありました.結果に一喜一憂する様子や遠足その他の場面での他国の選手たちと交流で見せる生き生きとした表情も変わりません. その様子を目の当たりにして,金メダル1つ,銀メダル1つ,銅メダル1つという結果以上 の財産が選手たち一人一人の心の中に残ったことを確信しています.高校3年生の選手たちは大学生活に,高専の選手には今後の学業に, そして高校2年生には今後の学業だけではなく次の国際情報オリンピックへの糧となることでしょう.
今大会に参加して,日本におけるアルゴリズム教育必要性を改めて感じました.現状で は,代表選手と送ること,良い問題を提供するなど選手たちがアルゴリズム勉強するの に参考となる情報を発信することが重要で,これらのことを地道に続けてゆけば,国際 情報オリンピックにおける成績が向上するだけでなく,次の世代を担う研究者,技術者 の育成にも大いに役立つことを確信しています.
最後になりましたが,試験と国際交流の両面で活躍してくれた4選手,仕事の遅い私 に最後まで付き合ってくれた3人の役員の皆さんに改めて感謝します.また,JST から オブザバーとして派遣されたラオさんとサイエンステレビの取材チームの皆さんが本来 の役割をこえて日本チームを支えてくださったことにも感謝しています.