- 児玉 大樹 (灘高等学校1年)
IOI 2021 シンガポール大会に参加しました。現地へ行き他国の選手に会えることを楽しみにしていたので、オンライン開催になってしまったのが非常に残念でした。しかし、競技自体は無くならずに開催されたことは嬉しく思います。
IOI に参加したのは今回が初めてです。APIO とは違い、日本代表の 4 人のみしかそもそも参加できない大会だったので、多少のプレッシャーを感じつつ競技に挑みました。Day1 では思うように結果が出せず、銀メダルにすら届いていませんでしたが、Day2 で大逆転を果たし、ギリギリで金メダルを獲得することができました。
開催国こそ同じですが、去年と比べると、Day2 の一問目を除けば全体的に問題が難しくなっていると感じました。また、IOI では特殊な形式の問題が出題されることが多いため、全ての問題が Batch 形式だったことにも驚きました。
文字数の関係で書ききれませんが、今回の大会では非常にたくさんのことを学びました。幸い自分にはあと二回も IOI に参加できるチャンスがあります。今後も競技者としての腕を磨こうと思います。
- 菅井 遼明 (渋谷教育学園渋谷高等学校3年)
今回の IOI は、私にとって最初で最後の大会となりました。自分でも IOI に参加できるとは思っていなかったので、かなり驚いています。IOI に向けての練習としては、すごく特別なことをせず普段通りに過ごすのがよさそうだと思ったので、そのようにしました。
オンライン開催であることについては、世界大会であることの実感がしにくいという面もありますが、実感があっても不要な緊張が加わるだけなので、外国に行くことによる体力の消費がないこともあり良かったと思っています。
競技については、事前の練習により JOI 春合宿よりは簡単で手の付けやすい問題が出題されると予想していました。ほとんど得点を得られないことによる不安を取り除くため、基本的に部分点を早期に得るような戦略を取りました。どちらかというと得意な問題が多く出題されたこともあり、普段以上の成績が得られたと思っています。
今回の IOI をもって IOI の競技者としては引退となりますが、競技プログラミングは楽しいので、これからも続けていきたいと思っています。
- 松尾 凜太朗 (麻布学園麻布高等学校3年)
IOI2021は僕にとって2度目であり最後のIOIでした。競技の結果は47位、銀メダルと悔しいものになりました。順位表を見ると2日目の競技で失敗したということが分かります。2日目の競技課題の1つであるregistersは別々に考察しなければならない小課題が3つあったため、この問題に時間を費やし過ぎたことが主な敗因だと思います。このような経験は過去の練習でも1回あり、今回は早めに切り上げたつもりでしたが不十分だったようです。
自分で解けた問題は多くありませんでしたが、競技後に他の選手の解法を聞いていると鮮やかな解法が多く、楽しめる6問でした。
オンライン開催については、去年からレクリエーションやシンガポールのオンラインツアーなどが加わったものの、実際に現地に行く楽しみには遠く及びません。新型コロナ禍のためオンサイト開催ができない以上避けられないものなので仕方ありませんが、来年の選手は飛行機に乗ってインドネシアに行き、知らない地で観光や交流を楽しむことができることを願っています。
- 渡邉 雄斗 (渋谷教育学園幕張高等学校2年)
まず、正直な感想として、実際にシンガポールに行って現地で競技や交流が出来なかったということは非常に残念で歯痒い思いです。しかしながら、自分の好きな事で日本を代表して世界と戦い、練り上げられた問題と向き合って己の力を試せたことは、非常に良い経験であったし、また何よりとても楽しい時間でした。
コンテストでは、5 問が batch という今までにない形式に驚きながらも、今まで練習で取ってきた戦略通りに戦い、5 時間という長そうで短い時間を最大限活用して点をかき集めることができました。結果は銀メダルで、良くも悪くも実力通りという印象です。自分の持っている実力を最大限発揮できたという点で、悔いはないし、喜ばしくもあります。その一方で、金メダルまでの 31 点はどんなに運が良くても乗り越えられなかっただろうという確信があり、上位層との厚い壁を痛感する結果でもありました。幸いにも自分に残されたもう一度のチャンスに向けて、また努力したいと思います。
最後に、このような災禍の中でも最大限の努力をして素晴らしい大会を作り上げてくださった、シンガポールおよび日本の運営陣には非常に感謝しています。ありがとうございました。