- 日時 2015年8月12日(水)午後 ~ 8月16日(日)午後 (4泊5日)
- 場所 国立女性教育会館 (〒355-0292 埼玉県比企郡嵐山町菅谷728)
- 参加者 約25人(予定)
- スケジュール
スケジュールは変更される可能性があります.最新の情報はこのページでお知らせします.
8月12日(水)
15:30 集合・受付開始
16:00~18:00 打ち合わせ・班決め,セミナー(1)
18:00~19:00 夕食
19:00~21:00 セミナー(2)
23:00 就寝
8月13日(木)
7:00 起床
7:30~ 8:30 朝食
9:00~12:00 セミナー(3)
12:00~13:00 昼食
13:00~16:00 講義(1) 岩永二郎 先生(株式会社NTTデータ数理システム ビジネスインテリジェンス推進センタ)
16:30~18:00 セミナー(4)
18:00~19:00 夕食
19:00~21:00 セミナー(5)
23:00 就寝
8月14日(金)
7:00 起床
7:30~ 8:30 朝食
9:00~12:00 セミナー(6)
12:00~13:00 昼食
13:00~13:30 国立女性教育会館による講義
13:30~18:00 セミナー(7)
18:00~19:00 夕食
19:00~21:00 セミナー(8)・交流
23:00 就寝
8月15日(土)
7:00 起床
7:30~ 8:30 朝食
9:00~12:00 発表準備(1)
12:00~13:00 昼食
13:00~16:00 講義(2) 松元叡一 先生(株式会社Preferred Networks リサーチャー)
16:30~18:00 発表準備(2)
18:00~19:00 夕食
19:00~21:00 発表準備(3)
23:00 就寝
8月16日(日)
9:00~12:00 発表会(1)
12:00~13:00 昼食
13:00~15:00 発表会(2)
15:30 解散
- セミナーで使用するテキスト
夏季セミナーでは以下のテキストを使います.数人ずつのグループに分かれてテキストを輪講し,自分たちで考えて議論したり実際にプログラムを作ったりします.セミナーでの勉強の成果を最終日にプロジェクタで発表します.
テキストは情報オリンピック日本委員会が用意し,参加者には夏季セミナー会場でお渡しします.参加者が用意する必要はありません.
セミナーで使用するテキストは変更される場合があります.変更がありましたら,このページでお知らせします.
- 『超高速グラフ列挙アルゴリズム-〈フカシギの数え方〉が拓く,組合せ問題への新アプローチ-』 (ERATO 湊離散構造処理系プロジェクト (著),湊真一 (編集)) n 個の異なるものを一列に並べる方法は n! 通りありますが,この値が n の増加とともに急激に大きくなることはご存じだと思います.本書では,グラフの列挙・数えあげにおいて,このような「組み合わせ爆発」が起こるときに威力を発揮する,ZDD というデータ構造が解説されています.また,ZDD に関連するプログラムはライブラリとして公開されており,それを使って様々な問題を解いてみることもできます.なお,本書の著者 (グループ) は数年前に話題になった「数えあげおねえさん」の動画の製作者で,本書では「おねえさんの問題」についても解説されています.動画は YouTube で見ることができるので,興味があれば見てみるとよいでしょう.
- 『はじめてのパターン認識』 (平井有三 (著)) このテキストでは,章ごとに k-最近傍法・パーセプトロン型学習規則・サポートベクトルマシンなどのパターン認識の代表的手法(識別対象を識別クラスに分類する識別規則の学習法)が,著者による実行結果も交えながら紹介・解説されています.図と例が多く示され,パターン認識の広範なトピックを扱っているので,この分野を初めて学ぶ人に向いています.線形代数の知識が必要な章も一部ありますが,チューターが補うか別の章のトピックを読み進めることもできるため,前提知識は特に必要ありません.
- 『プログラミング言語の基礎概念』 (五十嵐淳 (著)) このテキストでは,プログラムの動作を数学的に記述するための意味論や,プログラムの誤りを実行前に検知するための型システムが解説されています.テキストに付属しているオンラインジャッジでは,これらの理論に関する定理を導出システムを用いて実際に証明していくことができます.導出システムの使い方からはじまり,初学者向けに基礎から丁寧に解説されているので予備知識がなくても読み進めていくことができます.
- 『関数プログラミング 珠玉のアルゴリズムデザイン』 (Richard Bird(著),山下伸夫 (翻訳)) 当セミナーに参加したいと思っている皆さんは,アルゴリズムについての知識をすでにいくつか持っていることと思います.しかし,その知識のほとんどは C 言語などの手続き型言語の上で実装する前提のものでしょう.このテキストで扱うアルゴリズムは,関数型言語の上で実装する前提のものです.30 の問題に対して「効率的」かつ「美しい」アルゴリズムが紹介されています.それらはどれも巧妙で一見何をしているのかわかりませんが,じっくり読んで完全に理解した時には本書の題にもある「珠玉」を実感することが出来るでしょう.セミナーでは Haskell で実際にアルゴリズムを実装する予定ですが,関数型言語に関する予備知識は持っていなくても大丈夫です.
- 『グレブナー基底の計算 基礎篇 計算代数入門』 (野呂正行 (著), 横山和弘 (著)) 多変数の連立代数方程式 ((多変数の加減乗除)=0 で表される方程式を連立させたもの) は一般に解きにくく,数値的に解くのも簡単ではありません.そこでこのテキストでは,連立代数方程式を解きやすい形に変形したものであるグレブナー基底の理論と,それを具体的に構成するアルゴリズムを,実際にグレブナー基底を計算機上で計算することを目標に,丁寧な解説や擬似コードを交えながら扱っています.可換環論と線形代数の言葉を知っていると読みやすいですが,必要な知識はチューターが補うので問題ありません.
- 『深層学習 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)』 (岡谷貴之 (著)) Deep Learning (深層学習) は,近年その性能の高さから,機械学習の様々な分野の中でもとくに大きな注目を集めている分野で,ここ数年で急速に研究が発展しています.このテキスト は,機械学習の中でも Deep Learning に焦点を絞って,その基礎的な内容を体系立ててまとめたものです.SGD・自己符号化器・CNN・RNN・ボルツマンマシンなど,Deep Learning の中の幅広いトピックについて簡潔に触れられています.簡単な数学を用いて記述されていて分量もそれほど多くなく,気軽に読めるテキストなので,Deep Learning の全体像を掴むのに適した入門書です.
- 講義概要
夏季セミナー中に情報科学に関する講義を行う予定です.詳細は決まり次第このページでお知らせします.
- 8月13日 (木) 13:00~16:00
- 講師 岩永二郎 先生 (株式会社 NTT データ数理システム ビジネスインテリジェンス推進センタ 主任研究員)
- タイトル 数理科学とコンピュータサイエンス
- 講義概要 近年,計算機資源の進歩によりコンピュータサイエンスで実現し得る世界は広がっています.特に数理科学の分野では大きな恩恵を受けており,アカデミックやビジネスの様々なシーンで応用されるようになりました.本講義では,数理科学の問題を記述する言葉の側面と問題の解法を与える側面をテーマにしています.具体的には,数理計画法,確率統計,機械学習,自然言語処理などの話題をピックアップしてケーススタディをおりまぜ解説を行う予定です.また,近年,注目されているデータサイエンスや人工知能との関連についても触れながら講義を行っていきます.
- 8月15日 (土) 13:00~16:00
- 講師 松元叡一 先生 (株式会社Preferred Networks リサーチャー)
IOI 2007 クロアチア大会 銅メダル,IOI 2008 エジプト大会 銅メダル
- タイトル 深層学習×強化学習
- 講義概要 ロボットがカメラで周囲の状況を見ながら,モーターを回して動くとしましょう.このとき,ロボットが前に進むほど「報酬」を与え,報酬が最もたくさん得られるように行動を学習します.そうすると,特に動き方を教えなくてもロボットが前に進めるようになるはず……これが「強化学習」というアルゴリズムの考え方です.ゲーム AI などで古くから研究されてきた強化学習ですが,近年爆発的に進歩している Deep Learning (深層学習) のアルゴリズムと組み合わせることで,ロボットや AI の認識から制御までを自動で学習できることが分かってきました.この講義では,深層学習と強化学習の基礎と応用を,簡単な実習を交えながら解説していきます.