情報オリンピック 夏季セミナー２０１８ 実施の概要

• 日時　２０１８年８月１５日（水）午後 ～ ８月１９日（日）午後 （４泊５日）
  
  
• 場所　大学セミナーハウス （〒192-0372　東京都八王子市下柚木1987-1）
  
  
• 参加者　約２５人（予定）
  
  
• スケジュール
  

  スケジュールは変更される可能性があります．最新の情報はこのページでお知らせします．
  
     8月15日(水)
  
      15:30         集合・受付開始
      16:00～18:00  打ち合わせ・班決め，セミナー(1)
      18:00～19:00  夕食
      19:00～21:00  セミナー(2)
      23:00         就寝
  
     8月16日(木)
  
       7:00         起床
       7:30～ 8:30  朝食
       9:00～12:00  セミナー(3)
      12:00～13:00  昼食
      13:00～16:00  講義(1)  田中章詞 先生（理化学研究所革新知能統合研究センター数理科学チーム特別研究員）
      16:30～18:00  セミナー(4)
      18:00～19:00  夕食
      19:00～21:00  セミナー(5)
      23:00         就寝
  
     8月17日(金)
  
       7:00         起床
       7:30～ 8:30  朝食
       9:00～12:00  セミナー(6)
      12:00～13:00  昼食
      13:00～18:00  セミナー(7)
      18:00～19:00  夕食
      19:00～21:00  セミナー(8)・交流
      23:00         就寝
  
     8月18日(土)
  
       7:00         起床
       7:30～ 8:30  朝食
       9:00～12:00  発表準備(1)
      12:00～13:00  昼食
      13:00～16:00  講義(2)  吉田雄紀 先生（東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程1年・株式会社AL CEO）
      16:30～18:00  発表準備(2)
      18:00～19:00  夕食
      19:00～21:00  発表準備(3)
      23:00         就寝
  
     8月19日(日)
  
       9:00～12:00  発表会(1)
      12:00～13:00  昼食
      13:00～15:00  発表会(2)
      15:30         解散
  

  
  
• セミナーで使用するテキスト
  
  　数人ずつのグループに分かれてテキストを輪講し，自分たちで考えて議論したり実際にプログラムを作ったりします．セミナーでの勉強の成果を最終日にプロジェクタで発表します．
  　テキストは情報オリンピック日本委員会が用意し，参加者には夏季セミナー会場でお渡しします．参加者が用意する必要はありません．
  　詳細は決まり次第このページでお知らせします．
  
  • 『暗号理論入門 原書第3版』 (J.A．ブーフマン (著), 林 芳樹 (翻訳))
    メールからssh，金融に至るまで，現在のインターネット社会には情報の適切な暗号化が不可欠になっています．この本では，暗号の安全性を根本から支える暗号理論を学ぶことができます．本文には数式を用いた説明も多く登場し，整数論や剰余環といった知識があると理解がしやすいですが，必要な知識は適宜チューターが補うので問題ありません．
    関連するキーワード: 暗号　署名　認証
  
  
  • 『フォトンマッピング －実写に迫るコンピュータグラフィックス－』 (Henrik Wann Jensen (著), 苗村 健 (翻訳))
    コンピューターによって生成された美麗な画像は，もはやありふれたものと言えるでしょう．もちろんその背景には，単純なマシンパワーの強化だけでなく，アルゴリズムの進化があります．セミナーでは，フォトンマッピング法という手法を学び，各自でレンダラを書くことを目標とします．ベクトルと微積分に関して高校生レベルの理解があると望ましいですが，必要な知識は適宜チューターが補います．
    関連するキーワード: 3DCG　レイトレーシング　大域照明
  
  
  • 『型システム入門 －プログラミング言語と型の理論－』 (Benjamin C. Pierce (著), 住井 英二郎 (監訳), 遠藤 侑介 (翻訳), 酒井 政裕 (翻訳), 今井 敬吾 (翻訳), 黒木 裕介 (翻訳), 今井 宜洋 (翻訳), 才川 隆文 (翻訳), 今井 健男 (翻訳))
    「静的型付け」という言葉を一度は耳にしたことがあるかもしれません．この本は，その静的型付けについて論理・実装の両面から扱った本です．セミナーでは，実際に型システムを実装することを目指します．関数型言語を使ったことがあると入りやすいかもしれませんが，必要な知識はセミナー内で十分学べます．
    関連するキーワード: ラムダ計算　型推論　多相
  
  
  • 『グラフ理論』 (R.ディーステル (著), 根上 生也 (翻訳), 太田 克弘 (翻訳))
    グラフ理論は，今日の計算機科学において必要不可欠な理論となっています．競技プログラミングにおいても，グラフ理論に関連した問題は盛んに出題されています．この本では，マッチング，彩色，フロー，ハミルトン閉路といった競技プログラミングでもお馴染みのテーマについて，理論的に深く掘り下げて解説されています．必要な事前知識は，集合や写像についての最低限の理解のみで十分です．チューターが適宜補いますし，読み進めていくうちに慣れると思いますので問題ありません．
    関連するキーワード: グラフ理論
  
  
  • 『正規表現技術入門 －最新エンジン実装と理論的背景』 (新屋 良磨 (著), 鈴木 勇介 (著), 高田 謙 (著))
    正規表現とは，文字列の集合を表現するために使われている表現方法です．正規表現を使うと電話番号やURLの集合を一つの文字列で表現することができ，文字列の検証や置換，検索などで主に使われています．本書では正規表現エンジンを開発した著者が，正規表現の解析・処理を行う正規表現エンジンについて解説しています．セミナーでは，この正規表現エンジンの動作原理を扱い，実際に実装してもらう予定です．正規表現を実際に使ったことがあると理解しやすいですが，セミナー内で正規表現の意味や記述方法も扱うので，正規表現を知らない人でも問題ありません．
    関連するキーワード: 正規言語　パターンマッチ
  
  
  
• 講義概要

  夏季セミナー中に情報科学に関する講義を行う予定です．詳細は決まり次第このページでお知らせします．

  • 8月16日 (木)　13:00～16:00　(講義1)
  • 講師　田中章詞 先生（理化学研究所革新知能統合研究センター数理科学チーム特別研究員）
    　　　物理学（素粒子理論）で博士号を取り，日本学術振興会DC2，理研SPDRを経て現在の職（理研特別研究員）に至る．
  • タイトル　敵対的生成ネットワークの最近の進展について
  • 講義概要　敵対的生成ネットワークは2014年にイアン・グッドフェローらによって提案された，教師なし学習をゲーム理論的に遂行するモデルです．アイデアの面白さ，単純さも相まって，ここ4年程の間に様々な拡張が提案されてきました．本講演ではその中から重要と思われる最近の論文の結果を，なるべくわかりやすく説明する予定です．
  • 8月18日 (土)　13:00～16:00　(講義2)
  • 講師　吉田雄紀 先生（東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程1年・株式会社AL CEO）
    　　　第19回国際情報オリンピック(IOI2007)　クロアチア大会　銀メダル
  • タイトル　量子コンピューティング入門
  • 講義概要　近年話題になっている「量子コンピューティング」について話します．
    講義では，量子コンピューティングの中でも，量子アニーリングマシンの話を主にしたいと思いますが，時間が余れば，量子ゲート型コンピュータの話や，その他に，色々な自然現象を用いて計算を行うナチュラルコンピューティングの話もするかもしれません．