情報オリンピック 夏季セミナー２０１９ 実施の概要

• 日時　２０１９年８月２５日（日）午後 ～ ８月２９日（木）午後 （４泊５日）
  
  
• 場所　大学セミナーハウス （〒192-0372　東京都八王子市下柚木1987-1）
  
  
• 参加者　約２５人（予定）
  
  
• スケジュール
  

  スケジュールは変更される可能性があります．最新の情報はこのページでお知らせします．
  
     8月25日(日)
  
      15:30         集合・受付開始
      16:00～18:00  打ち合わせ・班決め，セミナー(1)
      18:00～19:00  夕食
      19:00～21:00  セミナー(2)
      23:00         就寝
  
     8月26日(月)
  
       7:00         起床
       7:30～ 8:30  朝食
       9:00～12:00  セミナー(3)
      12:00～13:00  昼食
      13:00～16:00  講義(1)　平野湧一郎 先生（株式会社 Preferred Networks エンジニア）
      16:30～18:00  セミナー(4)
      18:00～19:00  夕食
      19:00～21:00  セミナー(5)
      23:00         就寝
  
     8月27日(火)
  
       7:00         起床
       7:30～ 8:30  朝食
       9:00～12:00  セミナー(6)
      12:00～13:00  昼食
      13:00～18:00  セミナー(7)
      18:00～19:00  夕食
      19:00～21:00  セミナー(8)・交流
      23:00         就寝
  
     8月28日(水)
  
       7:00         起床
       7:30～ 8:30  朝食
       9:00～12:00  発表準備(1)
      12:00～13:00  昼食
      13:00～16:00  講義(2)　石川勲 先生（理化学研究所革新知能統合研究センター数理科学チーム特別研究員，慶應義塾大学訪問研究員）
      16:30～18:00  発表準備(2)
      18:00～19:00  夕食
      19:00～21:00  発表準備(3)
      23:00         就寝
  
     8月29日(木)
  
       9:00～12:00  発表会(1)
      12:00～13:00  昼食
      13:00～15:00  発表会(2)
      15:30         解散
  

  
  
• セミナーで使用するテキスト
  
  　数人ずつのグループに分かれてテキストを輪講し，自分たちで考えて議論したり実際にプログラムを作ったりします．セミナーでの勉強の成果を最終日にプロジェクタで発表します．
  　テキストは情報オリンピック日本委員会が用意し，参加者には夏季セミナー会場でお渡しします．参加者が用意する必要はありません．
  　詳細は決まり次第このページでお知らせします．
  
  • 『CUDA C プロフェッショナル プログラミング』 (John Cheng (著), Max Grossman (著), Ty McKercher (著), 森野 慎也 (監修), 株式会社クイープ (翻訳))
    スパコンやゲーミングPCなどに搭載されるグラフィックボード(GPU)を使ってプログラミングしたいと思ったことはありませんか？本書ではC/C++言語を拡張したGPU利用のためのプラットフォームであるCUDAの使い方について詳しく解説されています．セミナーでは基礎部分を学習した後に実際に様々な課題に取り組み，活動を通じてGPUの特徴を実感していただく事を目標にする予定です．もちろん，GPUを搭載したPCをこのセミナーのために用意する必要はありません．本書ではC言語でのプログラミング経験がある事が前提となっていますが，必要に応じて補足資料を配布するなどして補うので安心して参加してください．
    関連するキーワード: GPGPU　並列処理　CUDA
  
  
  • 『近似アルゴリズム』 (V.V.ヴァジラーニ (著), 浅野 孝夫 (翻訳))
    最適化問題の中には効率的に厳密な解を求めることができないとされている問題が数多くあります．それらの問題に対して厳密さを捨てることで効率的に厳密な解に近い解を求めることができるのが近似アルゴリズムです．本書では様々な問題に対しての近似アルゴリズムと驚くような手法によるその精度の保証などについて学ぶことができます．競技プログラミングでなじみのある概念を用いることも多く，それらについて新たな発見があるかもしれません．数学などの知識がなくても十分楽しめる本であり，また必要があればセミナー中に補いますので安心して参加してください．
    関連するキーワード: 近似アルゴリズム　NP困難問題
  
  
  • 『量子コンピュータ入門(第2版)』 (宮野 健次郎 (著), 古澤 明 (著))
    量子コンピューターとは，今現在世界で主に使われている古典コンピューターとは違い，量子計算によって情報を取り扱う計算機のことです．本書では特に，いわゆる「万能型量子コンピューター」と呼ばれる，量子ビットと量子論理ゲートを使った計算機について取り扱っています．古典コンピューターでは膨大な時間がかかる素因数分解計算などのアルゴリズムも，量子コンピューターを使うとビット数の多項式時間で解けるようになることが理論的に分かっています．
    本セミナーを受けるにあたって，量子力学に関する事前知識は全く必要ありません．また，ベクトルや複素数の知識があると入りやすいかもしれませんが，必要な知識は適宜チューターがサポートします．
    関連するキーワード: 量子計算機　アルゴリズム
  
  
  • 『計算幾何工学 (アドバンストエレクトロニクスシリーズ)』 (杉原 厚吉 (著))
    理論的に正しいとされる幾何アルゴリズムでも，実用的な環境だと数値誤差が発生してしまうことが原因で，位相的にあり得ない状況になったり，プログラムが異常終了したりする場合があります．本書では整数帰着法，記号摂動法，位相優先法などの数値誤差対策の手法に関して，Voronoi図や3次元凸包などを用いて解説されています．線形代数やグラフ理論に関する知識が要求されますが，必要な知識は適宜チューターが補います．
    関連するキーワード: 計算幾何学　数値誤差
  
  
  • 『関数プログラミング入門 ―Haskellで学ぶ原理と技法―』 (Richard Bird (著), 山下伸夫 (翻訳))
    関数型プログラミング言語とは，今現在世界で主に使われている手続き型プログラミングとは違い，関数によって情報を取り扱うタイプのプログラミング言語のことです．C言語などのような手続き型プログラミング言語とはかなり勝手が違います．
    本セミナーを受けるにあたって，関数型言語に関する事前知識は全く必要ありません．また，必要な知識は適宜チューターがサポートします．
    関連するキーワード: 関数型言語　Haskell
  
  
  
• 講義概要

  夏季セミナー中に情報科学に関する講義を行う予定です．詳細は決まり次第このページでお知らせします．

  • 8月26日 (月)　13:00～16:00　(講義1)
  • 講師　平野湧一郎 先生（株式会社 Preferred Networks エンジニア）
    IOI 2009 ブルガリア大会 銅メダル
  • タイトル　Chainerで体験する深層学習入門
  • 講義概要　近年，さまざまな分野で深層学習（ディープラーニング）が既存手法の成績を大きく上回り，たいへんな注目を集めてきています．本講義では，まず深層学習の最近の応用事例について簡単に紹介します．次に，深層学習の理論的基礎について詳細に解説したのち，Python上で動くChainerというフレームワークを用いて，実際に深層学習を体験していただきます．
  • 8月28日 (水)　13:00～16:00　(講義2)
  • 講師　石川勲 先生（理化学研究所革新知能統合研究センター数理科学チーム特別研究員，慶應義塾大学訪問研究員）
    博士課程を数学（数論）専攻で修了後，現職の理化学研究所革新知能統合センターの特別研究員に就き，種々の機械学習関連の研究プロジェクトに従事する．理化学研究所桜舞賞（研究奨励賞）受賞．
  • タイトル　ニューラルネットワークに関係する理論研究の紹介
  • 講義概要　ニューラルネットワークによる機械学習は非常に強力な手法として知られていますが，その理論研究はまだまだ現在進行形で多くの研究者によって成されています．この講演ではニューラルネットワークに関係するいくつか理論研究の紹介をしたいと思います．キーワードは万能関数近似器，積分変換，再生核ヒルベルト空間，力学系です．